医師が解説DOCTOR COMMENTARY

ピコトーニング
肝斑以外の薄いシミには効果的

肝斑にはレーザートーニングが
第一選択ですが、薄くなってくると
効果が落ちる場合があります。
その際にはピコトーニングが最適です。
さらに肝斑以外の薄いシミにも
ピコトーニングが最適です。

ピコシュアとピコウェイ、それぞれの
ピコトーニングの効果などについて
医師が解説します。

医師 丸本 桂三

目次

POINT01

ピコレーザーのピークパワーは
レーザートーニングと
そんなに変わらない。


少し専門的な説明になります。
レーザートーニングで使うのはQスイッチヤグレーザーです。
Qスイッチもエネルギーを集中させ、するどいレーザーにしたものですが、ピコレーザーはそれをさらに鋭くしたものです。
多くのクリニックの説明を見ますと、
「Qスイッチはナノ秒(10億分の1)で、ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1)なので1000倍の違い」と書いてあります。(あおばクリニックのホームページにもその説明が書いてあります。)
しかし、レーザートーニングと比べた場合のピコレーザーの実際の集中のさせ方は
・ピコシュア 8倍くらい
・ピコウェイ 20倍くらい
と1000倍とかよりはるかに少ないです。
さらに、出力(総エネルギー)がレーザートーニングの10分の1~5分の1くらいなので、実際のレーザーの強さ(ピークパワー)は、
大 ピコウェイ>Qスイッチヤグ>ピコシュア 小
です。
多くの医院のホームページの説明に「ピコレーザーのレーザー光は別次元で強い」みたいなことを書いていますが、実際にはレーザートーニングのレーザーとそんなに変わらないのです。

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POINT02

ピコトーニング


ピコトーニングはピコレーザーを使ったトーニングです。
ピコレーザーを弱めの出力で皮膚表面にまんべんなく当てることで、皮膚内のシミのメラニンを少しずつ削り取っていきます。弱めの出力ですのでダウンタイムはありません。

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POINT03

薄いシミにはピコシュアの
ピコトーニングがおすすめ


ピコシュアのレーザーの強さ(ピークパワー)はレーザートーニングのQスイッチヤグレーザーよりも弱いです。
レーザーの強さだけを比べると、レーザートーニングのほうが効果的なはずですが、ピコシュアのレーザーは波長が短めですので、レーザートーニングよりも表皮のメラニンに吸収されやすいです。

しかし、ピコシュアのピコトーニングのエネルギー量(ジュール数)はレーザートーニングよりかなり低いために、比較的濃い目のシミですと、かなりの回数が必要になってくると思います。

一方でかなり薄めのシミですと、ピコシュアのほうが効果的です(ピコウェイよりも効果大)。

「思ったより効果がなかった」といった場合、濃い目の方でしたら、Qスイッチのレーザートーニングを試されるのも一つの選択肢だと思います。逆にQスイッチのレーザートーニングで「改善はしたけど、薄いシミが残る」といった方はピコシュアのピコトーニングなら改善するかもしれません。

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POINT04

ピコウェイのピコトーニングも
薄めのシミにおすすめ


ピコウェイのレーザーの強さ(ピークパワー)はレーザートーニングのQスイッチヤグレーザーよりも強いです。
なので、レーザートーニングでは取り切れなかった薄いシミや肝斑に対してもピコウェイは効果的な場合があります。(ただし、肝斑以外の薄いシミにはピコシュアのほうが効果的です。レーザーの波長が短いので表皮のメラニンに吸収されやすいからです。)

エネルギーの量(ジュール数)が低いために、濃いシミだとレーザートーニングの方が効果が高いです。
あおばクリニックのピコレーザーは現在(2022年3月)すべてピコウェイなのですが、トーニングに関しては
・基本的にはレーザートーニングをお勧めする
・薄いシミが残る場合、ピコトーニングをお勧めする
という方針にさせていただいております。

「ピコレーザーのレーザーは強いからシミだったら何でもピコレーザー」ということで受けていただくと、シミの程度によっては期待外れの結果になってしまうと思います。

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POINT05

あおばクリニックの
ピコトーニング 
通常価格1回9,800円(税込)


あおばクリニックのピコレーザーは全てピコウェイを使用しております。(2022年4月現在)
肝斑以外の薄いシミですと、ピコシュアのほうが効果的だと思いますが、ピコトーニングはピコウェイもピコシュアもどの医院も非常に高いようです。
ですので、一度、あおばクリニックでピコウェイでのピコトーニングを試されることもお考えいただければと思っております。
通常価格1回 9,800円税込
です。
ピコフラクショナルを組み合わせたピココンビネーションもお勧めの施術です。

詳しくは以下のリンクへ
機種で全く違うピコレーザーの効果 美肌とニキビ跡治療 >

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POINT06

エンライトンなど他の機種


今回、ピコレーザーの二大機種であるピコウェイとピコシュアを取り上げさせていただきましたが、大手美容外科さんなどがエンライトンを採用されたりしているのでかなり使われているようです。
あまり情報を持っておらず、今回は何もご説明させていただけませんでした。

POINT07

まとめ


肝斑にはレーザートーニングが第一選択ですが、薄くなってくると効果が落ちる場合があります。その際にはピコトーニングが最適です。
肝斑以外の薄いシミにはピコトーニングが効果的です。薄いシミの場合、ピコウェイよりも、波長が短いピコシュアのほうが効果的な場合が多いです。

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ピコレーザーについてその他のポイントはこちら

文責
医師 丸本 桂三
(あおばクリニック技術統括アドバイザリー)
経歴
昭和62年3月 東京大学医学部医学科卒業
昭和62年6月 東京大学医学部附属病院勤務
平成23年 みずのクリニック(現あおばクリニック新宿院)アドバイザリー就任

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